主にファンク・ジャズ・ポップス系に適したBRASS音源をまとめてみました。
所持してるBRASS音源の比較記事もあります。内容が重複してる物もありますが、ご了承ください。
BEST SERVICE
Chris Hein Horns
Vol.1~4があります。『CHRIS HEIN HORNS PRO COMPLETE』 を買えば全て手に入ります。一部抜粋した『CHRIS HEIN HORNS PRO COMPACT』 もあります。
Vol.1以外はアーティキュレーションがやや少ない。
Vol.1:ソロ向け
Vol.2:セクション向け(ソロとしても収録されている)
Vol.3:ミュート系
Vol.4:クラリネットやチューバなどのVol.1~3に入ってない楽器
収録楽器数、アーティキュレーションは豊富!
音色が気に入るのなら、楽器数やアーティキュレーションの豊富さから考えても非常に魅力的だと思います。
サチュレーションの効いた感じの音で、ポップス系に合うが、メロウなジャズには向いてなさそう。
Vol.1のソロ・トランペットはアタック音が過剰に強いと感じる。
最大8ベロシティーレイヤーとのことだが、サンプルの切り換わりがスムーズじゃないのか、素早くダイナミクスを変化させるとブツブツとノイズが鳴ることもある。
Vol.2はVol.1よりベロシティーレイヤーは少ない模様。それでもノイズが発生する。割と古い音源だから?
とは言え、ノイズが鳴るほど素早く動かさなければ全然使えます!
VIR2
MOJO 2: HORN SECTION
細かい仕様はこの動画を見ればわかります。英語ですが・・・。
歪も少なく素の音といった感じで、他の音源に比べて丸い音に感じる。
そのため、ポップスで使うにはEQやサチュレーター等で加工する必要がある。
アーティキュレーションは豊富。
ただ、ミュートの種類が1つなのが残念。カップとかも欲しい!
楽器数は、Chris Hein Hornsには劣るが充実していると言える。クラリネットもあるし。
Swellsの長さを自由に調整できるのが魅力。
レガートは、スピードやトランジションが調整出来て表現力もリアルだと感じる(すごい良い!)。
音質を「Modern」「Retro (60’s-70’s)」「Vintage 1 (40’s-50’s)」「Vintage 2 (20’s-30’s)」のサウンドに変化させられるので、古めかしいサウンドにも対応可能!
再生中にアーティキュレーションが切り替わるたびにUIも切り替わるのは非常に使いづらい点。
個別の奏法のみを読み込めるようなのですが、自分の環境ではフリーズして使えなかったです。そのうち改善されるか?
"MOJO 2" の音をポップス系に加工してみる
こちらも併せてご参考くださいませ。
Native Instruments
Session Horns Pro
BRASSセクション用といった感じでスケッチ的な使い方が適しているが、音は良い感じなのでシンプルなセクションなら音源を差し替えずに使える。
ソロのパッチもある。
ダイナミクスのコントロールは、単にボリュームをコントロールするだけのようだ。
弱く吹いた時のニュアンスは出せない。
レガートさせると発声タイミングが遅れる。
ソロのような細かい奏法やニュアンスの再現は厳しい。
BIG FISH AUDIO
First Call Horns
ベロシティー・レイヤーはソロ・トランペット、ソロ・トロンボーンだけが3つで、それ以外は2以下。サンプル数も少なめ。
強弱はベロシティーとExpression(CC11)でコントロールするようだが、単にボリュームが変化するだけのようです。
ベロシティ・レイヤーが1つだけの "とりあえず鳴る" といった楽器もある(ソプラノ・サックスとか)。そういう楽器はソロでは厳しいかも(レイヤー数が多くても使えない物もあるが・・・)。
(トランペットでは)ベロシティー64以上で鳴らした状態でExpressionを素早く動かすとブツブツとノイズが鳴るので、急激なボリューム変化を伴うフレーズには要注意です。あまりないと思いますが。
アーティキュレーションは必要最低限といった感で、細かいニュアンスも調整できない。
ソロよりもセクションに向いてるかもしれません。
ミュートがソロ・トランペットのみなのが残念なところですが、ミュートの種類は3つ(cup, harmon, straight mutes)あるのが嬉しいですね。
とにかく一通り楽器がそろってて手ごろなのが欲しい人向けといった感じです。
VINTAGE HORNS
1960年代~1970年代のサウンドの再現に特化した音源かと思われる。
そのためか、アーティキュレーションは少な目。
リリース時期が2014年とやや古めで、容量も2.3GBと少な目。
VINTAGE HORNS 2
『VINTAGE HORNS』の第二弾
1960年代~1970年代のサウンドの再現に特化した音源かと思われる。
楽器数もアーティキュレーションも『VINTAGE HORNS』と比べて増えてはいるが、容量が1.82 GBと第一弾より少ないのが気になる所。
リリース時期が2018年
VINTAGE HORNS BUNDLE
『VINTAGE HORNS』『VINTAGE HORNS 2』のバンドル。
公式デモ音源が良い感じなので、1960年代~1970年代のサウンドが欲しい人には良いのかも。
VINTAGE BIG BAND
BRASS音源ではないんですが、ビッグバンドの主要な楽器が収録されてます。当然ホーンも。
フルートやクラリネットもあり、種類は豊富です。加えてドラム、ベース、ギター、鍵盤楽器も収録。
「Alto Sax 2 Ballad」みたいなパッチもあるので、バラードもイケそうです。
とりあえず、ビッグバンドやジャズをやりたい人には良いかもしれません。
容量も11GBですが、楽器数が多いのでどうなんでしょう・・・?
リリース時期も2022年。
AMG Software
KICK-ASS BRASS! V2
結構古い音源でずっと64ビットに対応していなかったのが、2020年辺りに突然のバージョンアップ!
仕様は以前のバージョンと大きくは変わってないが、一部の音源のパッチにはV2というのがあるらしい。
新バージョンはUVIエンジンで動作する。
音はアタック感が強め。Funk系のセクションに最適!
奏法も一通りそろってるし、Swellとかの長さ違いもあるのがうれしい点。
キースイッチはなく、奏法ごとに読み込むタイプ。そうなると当然EQなどはパッチごとに調整が必要になる。人によっては面倒くさい点に・・・。
この動画みればだいたい分かります。
IMPACT SOUNDWORKS
STRAIGHT AHEAD JAZZ HORNS
「SMART VOICING」機能でボイシングの種類やコード等、最小限の打ち込みでイイ感じのセクションを再現できるようです。
もちろん各楽器をソロとしても使用可能。
例えば、トランペットが4つ、トロンボーンが3つといった感じでセクションを作りこむのに最適。
勢いのあるファンク系からメロウなジャズまで幅広く対応できそうなサウンド。
STREZOV SAMPLING
DIAMOND JAZZ ORCHESTRA
アンサンブル/ソロのブラスの他、サックス、管楽器、パーカッション、ギター、ピアノが収録されてる。
ハーマンミュート、カップミュートもある。
アーティキュレーションも一通り揃ってる。ゴースト・スタッカティッシモという見慣れないのもあります。
マイク位置はクローズとルームの2種類。
音はChris Hein Hornsに似てる気がします。こういう音が好きならアリでしょう。DEMOのクオリティめっちゃ良いですし。
Vienna Symphonic Library
SYNCHRON-ized SAXOPHONES
サックスだけの音源になります。
音がとにかくリアルでレガートも素晴らしい!
アーティキュレーションの細かいニュアンスの調整が可能。その分キースイッチやMIDI CC等の入力が多くなるので、手軽に打ち込みってわけには行かないでしょう。
公式デモ・ムービーを見る限り、物理モデリング系の音源以外でグロウルを再現できる数少ない音源かと思われます。ダーティノートっていうのが多分それっぽい。
VSL製品なのでシンフォニック系の曲にもマッチするのではないでしょうか。 値段も手が出ないほどではないと思いますし、リアルなサックスが欲しい人には最上の選択の一つでしょう。
Fable Sounds
Broadway Big Band
収録楽器は金管、木管、リズムセクションとあるので、BRASS専用というわけではないが管楽器がメインではあると思う。
また金管にはピッコロトランペットやフリューゲルホルン等が無いので楽器数が他と比べて少なめではあるが、トランペット、アルトサックス、テナーサックスは2つずつ用意されててセクションの再現の強い味方になる。
さらにミュートの種類はそれぞれ2種類。トランペット(Cup, Harmons)とトロンボーン(Bucket, Straight)。
マイク位置も6種類。
アーティキュレーションはTrumpet #1だけやたらと多い(Trumpet #1 だけで45個)が、他は多かったり少なかったり、パッチによります。
容量は100GB。
デモ音源のクオリティがメッチャ高い!さすが超高級音源なだけありますね。
Broadway LITEs
『Broadway Big Band』から15GBのサンプルが収録されている(サックス、トランペット、トロンボーン、クラリネット)。
楽器数、アーティキュレーションの数、マイク位置はさすがに少なくなってはいるが、それでもアーティキュレーションの数は十分多め。
因みに『Broadway Big Band』は100GB。
LITEsの方はレビュー記事が多いので詳細は把握しやすいです。
ピッチが悪いといったレビューも見かけますが、ブラス音源ってどれもピッチ悪いです^^ なので気にする点じゃないですね、よっぽどじゃない限り。
Broadway Gig
『Broadway Big Band』から8.6GBのサンプルが収録されている(トランペット、トロンボーン、テナー サックス、バリトン サックス)。
『Broadway LITEs』のさらに簡易版といった感じで、楽器数、アーティキュレーションの数がさらに厳選されてる。
EASTWEST
Hollywood Pop Brass
パッチを見る限り各楽器のソロは無さそうだが、ミキサーでは各楽器のフェーダー等は調整できそう。
音はさすがのEASTWEST社!
フレーズが多数収録されていて秀逸!
手軽な打ち込み & リアルなサウンド、2つの両立といった感じでしょうか。
Sample Modeling
Brass Bundle v3
トランペット、トロンボーン、フレンチホルン&チューバの3製品のバンドル。それぞれ個別に購入可能。
コルネットやフリューゲルホルンとかもそろってて楽器数は充実してます。
難点は、フレンチホルンやチューバはあるけどサックスがないこと。そのうちリリースされるか?(2024年5月時点)
サンプリングとモデリングを組み合わせた音源。
ダイナミクスの滑らかさは抜群だと思います。
弱く吹いた時のブレスノイズも再現できるし、グロウル奏法もある。
表現力は抜群、まさに別次元、と感じます。
ミュートも種類そろってる。ハーマンミュートのワウワウした感じも出来るみたい。
例えば、B♭トランペットは3つあって少しサウンドが異なるのと、ランダムデチューン機能などがあるのでセクションにも向いてそうです。
ただ、やはり音自体にフォーカスするとどうしてもサンプリング音源の方がリアルというか味があると感じる・・・いや、あんまり気になんないか?
Audio Modeling
SWAM Solo Brass
商品ページ&公式動画はこちら。動画は各楽器のページにあります。
トランペット、トロンボーン、ホルン&チューバの3製品のバンドル。それぞれ個別に購入可能。
フリューゲルホルンやB♭管とC管トランペット、ピッコロトランペット等、楽器数は充実してます。
コルネットは無い。Sample Modeling社の方にはあるんですが。
あとダブル・バストロンボーンとかあるけど、使う機会ある?
物理モデリングによる音源。
ダイナミクスの表現力、強く吹いた時のキンキンした歪の再現、すばらしいです。
ブレスノイズも再現可能。
ミュートも具合を調整してワウのかかった音を再現できる。またカップのサイズまで調整可能。
奏法も全て網羅されてると言っても過言ではない。出来ないことはないんじゃなかろうか^^
ただ、やはり音自体にフォーカスするとどうしてもサンプリング音源の方がリアルというか味があると感じるかもしれません。
Unison Anti Phasingという機能を使えばユニゾンしたい時に不自然にならず効果的。セクションにも有効でしょう。
SWAM Solo Woodwinds Bundle
商品ページ&公式動画はこちら。動画は各楽器のページにあります。
サックス、フルート、クラリネット、オーボエのバンドル製品。それぞれ個別に購入可能。
サックスも4種類、フルートにはピッコロを含め全4種類、クラリネットにはバスクラリネット、オーボエにはイングリッシュホルンやファゴットなど全4種類。
楽器数は充実!
音や表現力については、SWAM Solo Brass Collectionと同様。
Project SAM
Swing!
ジャズ、ビッグバンド向け。
収録楽器は、ビッグバンド・アンサンブル、リズム・セクション、リード楽器など。管楽器のソロとしての収録は少ない。
Project SAM社の音源らしい収録のされ方ですね。
Swing More!
ジャズ、ビッグバンド向け。
収録楽器は、ソロ サックス、ジャズ クラリネット、フル ビッグ バンド コード、ドラム、ベース、ジャズ ギター、ピアノ、ストリングス、ビブラフォン、小型パーカッションなど。
「フルビッグバンドコード」という、あらかじめアレンジされたビッグバンドによるコード演奏も収録。
Orchestral Tools
Glory Days - Big Band Horns
トランペットが4つ、トロンボーンが3つ等といった感じでビッグバンド向けに作られてる感じ。
アーティキュレーションは一通り揃ってる。
ミュートの種類がしっかり揃ってるのが魅力!
音は結構キンキンしてますね。好みがわかれそう。
Acousticsamples
VHorns Brass Bundles
「VHorns Brass Section」と「VHorns Saxophones」があります。
「VHorns Brass Section」商品ページ&デモ音源はこちら。
「VHorns Saxophones」商品ページ&デモ音源はこちら。
サンプリングとモデリングによる音源。Sample Modeling社と同じですかね。
アーティキュレーションの表現力は非常に高いです。
ミュートも一通り揃ってる。
音は太めで力強いがキンキンし過ぎてない。
息のノイズも再現してる。
デモ音源のピッチがズレてるのはワザと?
「NOTE PITCH IMPRECISION」というパラメーターで発音毎のピッチの揺れを調整できる模様。
公式サイトに行くと、生演奏と打ち込みによる比較音源が視聴可能。メッチャリアルなのが判る!
この音源は良いですね。欲しい!
注意が必要なのは、「GROWL/FLUTTER」というパラメータ。2つのアーティキュレーションが一つにまとまっちゃってる点。
VWinds Bundles
「VWinds Clarinets」と「VWinds Double Reeds」「VWinds Flutes」があります。
「VWinds Clarinets」商品ページ&デモ音源はこちら。
「VWinds Double Reeds」商品ページ&デモ音源はこちら。
「VWinds Flutes」商品ページ&デモ音源はこちら。
「VHorns」と同様、サンプリングとモデリングによる音源。
音、表現力も「VHorns」と同様。
8Dio
The Bible of Salsa Volume 3
ポップ、ラテン、サルサ向け。
テナーサックス、トランペット、トロンボーンを収録・・・少ない。それ以外にパーカッションも入ってる。
デモムービーを見る限りソロも出来るし、アンサンブルとしても鳴るようだが、操作方法はよくわからず。
Intimate Studio Brass
トランペット 1、トランペット 2、トロンボーン、バストロンボーンが収録されてる。
各楽器をミュートしたりできる。Session Horns Proと同じような仕様ですね。
アーティキュレーションもある程度入ってる。
まとめ
物理モデリング系の再現度は凄いですね。
ただ、やはりモデリング系のデモ曲を聴いてるとたまに音質のリアルさに欠ける気がする時がありました。
セクション系はサンプリング音源、ソロなど表現力が必要な場面でモデリング系を織り交ぜる使い方が一番しっくりきそうな気がします。
因みに個人的な好みは、「MOJO2」+「Sample Modeling社の製品」の組み合わせです。
もしSample Modeling社からサックスと木管系の音源が出るなら、そっちもチェックしたいですね。
モデリング系に劣らない再現度を実現しそうなVIENNA社も気になります。
BRASSセクション系の音源が出るなら全部VIENNAの製品に切り替えても良さそうな気もしますが、でも基本的にクラシック系の音源なんだよなぁ。
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