はじめに


UVI World Suiteがバージョンアップしましたので、早速バージョンアップしました。
というわけでレビューの後編です。
新規追加楽器とループ&フレーズ集についてになります。
結構な量があるので一部ピックアップしてます。悪しからず。
前のバージョンのレビューを地域別で書いてますので、そちらをご覧いただければ幸いです。

UVI World Suiteに関する記事一覧はこちら。


※新規追加パッチのフォルダ名には「WS2」と付いてると思われます。なので判別しやすいです。
一覧は公式サイトにあります。
UVI World Suite 2 「新バージョンの追加点」



長くなりそうなので、前編・後編に分けました。

前編:アジア、オーストラリア、東欧、インド、中東
後編:欧米、南米、カリブ、ループとフレーズ集


欧米


増えたパッチ
・Alphorn(アルプホルン)
・Cabinet Organ(キャビネット・オルガン)
・Cavaco(カバコ)
・Dulcimer(ダルシマー)
・Folk Recorders(フォーク・リコーダー)
・German Accordion(ゲルマン・アコーディオン)
・German Psalter(ゲルマン・ソルター)
・Gothenburg Organ(ヨーテボリ・オルガン)
・Portuguese Fado Guitar(ポーチュギーズ・ファド・ギター)
・Recorders(リコーダー)
・Triple String Zither(トリプル・ストリング・ツィター)
・Viola Da Gamba(ヴィオラ・ダ・ガンバ)


Alphorn(アルプホルン)


スイスの山地で使われている金管楽器。
2、3メートル以上あるような長い管を持つ。
吹き方だけで音階を出す。


キレイに音を出すのが難しい楽器なのだが、収録されている音はキレイな音である。


Cavaco(カバコ)


恐らくカヴァキーニョというブラジルの弦楽器の祖先だと思われる。
元はポルトガルの楽器かな?
ウクレレも同じ系列。
弾き方・構え方はウクレレと同じ感じ。


単音で収録されているパッチとコード演奏用のパッチがある。
単音用のパッチはキースイッチが無く、打ち込みは工夫が必要。
対してコード演奏用のパッチ "Rhythm" はすごく良い!
左手で和音、右手でリズムパターン(5パターン)を指定する感じで簡単にリアルな伴奏が打ち込める。 Susutainよりもこっちに力を入れて収録した感がある。
欲を言えばもっとリズムパターンの種類が欲しかった。


Dulcimer(ダルシマー)


ツィター属の打弦楽器で「ピアノの先祖」と呼ばれる。
音を聴く限り、収録されているのは恐らくハンマー・ダルシマーだと思ったのだが、表示されるイラストはハンマー・ダルシマーとは違う気がする。

"Arpeggio" というエフェクティブなフレーズも多数収録されている。

音はこんな感じ。



German Psalter(ゲルマン・ソルター)


Psaltery(プサルテリー)という楽器だと思われます。パッチ名に「y」が無いから調べるのに苦労しましたw
弓で弾くヨーロッパの擦弦楽器。
音程の違う弦に弓を当てて弾く。バイオリンの様に左手で抑えたりはしない。
ピッチカートもある。


"Long" "Short" "Pizzicato" が収録されている。 ただ、Shortに関してはMIDIノートをしっかり伸ばさないと音が途中で切れた感じになってしまい、余韻が再生されないのが勿体ない。
これもまた他の音源ではあまり見ない楽器なので選択肢にあるのは有難いですね。


Viola Da Gamba(ヴィオラ・ダ・ガンバ)


16世紀から18世紀に使用された擦弦楽器。
民族楽器というより古楽器。
ヴァイオリン属に外観が似ているのでヴァイオリン属の原型と誤解されがちだが、系統は異なるらしい。
弾き方はチェロと同じ。

奏法が18種類と充実している。
かすれた感じや低域に若干ノイズが混じってる音があるのがやや気になるかもしれないが、使ってみればそれがまた味となるのかも?


南米


増えたパッチ
・Bajo Quinto(バホ・クイント)
・Charango(チャランゴ)
・Guitarron(ギタロン)
・Keyboard Recorder(キーボード・リコーダー)
・Mexican Vihuela(メキシカン・ビウエラ)
・Peru Flute(ペルー・フルート)
・Ronroco(ロンロコ)
・UBass(ウクレレベース)


Bajo Quinto(バホ・クイント)


10弦(5コース)の撥弦楽器。
ギターの仲間。見た目はギターとほぼ同じ。

チューニング:A2-A1、D3-D2、G2-G2、C3-C3、F3-F3



コードのパッチもあるが1ストローク鳴らしただけなので、手軽に伴奏とまではいかなそうである。
音は悪いわけではないが、やや生々しさに欠けるかなといった感じ。


Charango(チャランゴ)/ Ronroco(ロンロコ)


南米アンデス地方周辺の撥弦楽器。
16世紀にスペイン人が持ち込んだギターの前身であるビウエラ・デ・マノが発展したもの。
チャランゴとロンロコは同族で、ロンロコの方が大きい。
どちらも5コース10弦。

奏法はSustainとChordsがある。
Chordの方は和音が鳴る。ボイシングを考えずに手軽にコードが鳴らせる。
音はとても良い。リアルな質感が出てると感じる。EQで調整すればもっと良く鳴りそう。


Guitarron(ギタロン)


「ギタロン」はスペイン語で「大きいギター」を意味する。 メキシコ音楽で使用され、ベースを担当する。 フレットはない。


強弱があまり感じられず、ベロシティーレイヤーが少ないという印象。
ベースなのでソロでもない限りは問題はない。
これもまた、他の音源では見ないレアな楽器である。


Mexican Vihuela(メキシカン・ビウエラ)


マリアッチというメキシコ音楽で使用される小型のギター。

「ビウエラ」にもいくつか種類があり、単に「ビウエラ」というと「ビウエラ・デ・マーノ」の事を指す。
「メキシカン・ビウエラ」は「ビウエラ・デ・マーノ」とは別物。


ウクレレのような大きさでジプシー音楽のような掻き鳴らす演奏をする。
コードを1ストロークした音も収録されているが、ストロークのスピードがコード毎にバラバラで調整も出来ないので、動画のような掻き鳴らすような奏法を再現するのは難しいでしょう。
また、単音での奏法はSustainしかないので工夫が必要になるでしょう。
音はやや生々しさに欠ける。


Peru Flute(ペルー・フルート)


詳細不明。

表示されるイラストから縦笛であると思われる。
縦笛には「Quena(ケーナ)」や「Peru bamboo flute(ペルー・バンブー・フルート)」というのも存在するが、よく見るとイラストとは形状が異なるためこちらも別物かもしれない。

奏法はSustain, Vibrato, Staccatoの3種類。
音はとても良い。

「ペルー・バンブー・フルート」「ケーナ」は収録されていないが、「ペルー・フルート」の音自体は「ペルー・バンブー・フルート」「ケーナ」に非常に近しい音だと思うので、代用するのも良いだろう。


カリブ


増えたパッチ
・Garrahand(ガラハンド)
・Handpan(ハンドパン)
・Opsilon(?)
・Steel Pan(スティールパン)
・Ukulele(ウクレレ)


Garrahand(ガラハンド)


アルゼンチンの旋律打楽器。
亀の甲羅のような形状。
叩く位置によって音程が違い、一つ一つに音階を設定できる。
ケーブルがつながってるので電子楽器だと思われるが、昔は違ったのかどうかは不明。



さすがに手で叩いた音までは収録されておらず、ライン録りした音が収録されていると思われる。


Steel Pan(スティールパン)


ドラム缶の底を窪ませて作られた旋律打楽器。
バチ(マレット)で叩いて演奏する。



Steel Drum(スティールドラム)は前バージョンから収録されているが、スティールパンはそれよりも1オクターブ以上広い音域で収録されている。
スティールパンの方が荒々しい音がする。こっちの方が好みである。

スティールドラムとスティールパンの違いは何なんだろう?


Handpan(ハンドパン)


ドラム缶をドーム状に加工して作られた旋律打楽器。
スティールパンを素手で叩く用にドーム状にしたのがハンドパン。



音はとても良い。
パッチに"Ayasa" "Bell1" "Bell2" "BPSH" がある。Ayasaはメーカー名「Ayasa Instruments」だと思われるが、他は不明。


新規追加パッチがない地域


・アフリカ
・ケルティック
・インドネシア
・スパニッシュ ジプシー



新収録のループとフレーズ


新規追加の収録楽器の量に対し、フレーズ集に追加された楽器の種類はそんなに多くはないですね。
その辺は公式サイトをご覧ください。

フレーズ集としては秀逸だと思います。
音源として追加された楽器の中で、リアルな打ち込みが難しそうな楽器でもループ素材を使えばイケるって物も多いでしょう。

あとは、過去の記事も併せてチェックして頂ければと思います。


後編のまとめ


全体的に笛系と打楽器系はどれも使えそうなクオリティーといった印象。

撥弦楽器は全体的に奏法が少なく、Sustainとコード演奏だけというのが多い。
コードもジャーンとならした音が収録されているだけだったりするので、コードをかき鳴らすような演奏の再現は難しい。
でも、どの総合音源でもクオリティーが高い弦楽器ってのはなかなか無いので高望みは良くないですね。

個人的には、Cavaco(カバコ)が気になってます。