UVI World Suiteレビュー、ついに最終回です!
最終回は、南米(南アメリカ大陸)の民族楽器についてです。
ブラジル系のラテン音楽やアンデス地域とかで使われる楽器たちですね。
収録楽器(通常のパッチ)
弦楽器
管楽器
蛇腹楽器
打楽器、打弦楽器
収録楽器が多くループ素材もたくさんあるため、サンプル音を掲載する楽器は厳選します。
また、トラベラー機能はサンプル素材が同時に再生できる機能といった感じですので、ここでは割愛します。
悪しからず。
ルーツについてや知識的なアレコレ
南米の音楽
ケーナやパンフルート等は、ペルーやアンデス地域などで古くから伝わる楽器ということなので、純粋な南米の民族楽器ということなのでしょう。
ラテン(ブラジル系)
ラテンというのは「イベリア(系)の」という意味らしいです。イベリアはスペイン・ポルトガルがある半島です。つまり、スペイン・ポルトガルが植民地としたブラジルはラテン・アメリカになります。なのでサルサやルンバもラテン音楽ということになります。
簡単に分類すると、
- ブラジル系 = サンバ、サルサ、ボサノバ等
- カリブ系 = カリプソ等
- キューバ系 = レゲェ等
ラテン、幅広いです。
アルゼンチン・タンゴ
タンゴは18世紀後半にイベリア半島(スペイン・ポルトガル辺り)で発祥した舞曲のリズム。
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは、貿易も盛んでヨーロッパからの移民も多く、タンゴも一緒に輸入されアルゼンチン・タンゴが生まれたということです。
アルゼンチン・タンゴはバンドネオンが用いられることが特徴であり、スタカートでリズムを刻むにも関わらず打楽器が無い。やはりスパニッシュ・ジプシー音楽の影響を強く感じますね。
弦楽器のレビュー
Cuatro クアトロ
クアトロはスペイン語の数字の4の意味。
なので、基本的には4弦です。
ウクレレよりやや大きい。
一般的なチューニングは、A4-D5-F#5-B4。
5コース10弦のもあるようですが、収録されているのは4弦だと思われます。
打ち込み
Electric Bass エレキベース
カリブ・西インド諸島のカテゴリーにあるエレキベースとはちょっと種類が違うベースですが、イラストもサウンド感もホロウ orセミホロウ・タイプのようです。
正直、他の表現力ある音源でいい気がしますが、サウンド感は特徴あるので複雑なフレーズじゃなければ使えます。
管楽器
Ande Flute フルート
イラスト、サウンド感からケーナっぽい気がしますが、定かではありません。
<以下、ケーナについて>
ペルーやボリビア等で生まれた縦笛。竹で作られており、構造は尺八とほぼ同じ。
一般的なケーナの指使いはアルトリコーダーとほぼ同じ。
打ち込み
Latin Panpipe ラテン・パンパイプ
パンフルートとも言う。ルーマニアでは「ナイ」と呼称される。
南米アンデス地方に伝わるパンパイプの一種に「サンポーニャ」というのがある。
長さの違う管を束ねて、息を吹き込む管を変えることでメロディーを奏でる。
ただ、このパッチは「ラテン・パンパイプ」と「ラテン」と付いているのでちょっと違うのかもしれません。
そこらへんはよくわかりませんが、普通にパンパイプとして使えば良いと思います。
打ち込み
Peruvian Ocarina ペルー・オカリナ
ペルーのオカリナ。
丸くてペンダントになっているようです。鬼太郎が吹いてるオカリナとは全然形状が違いますね。
ループ素材~打ち込み
蛇腹楽器
Tango Accordion タンゴ・アコーディオン
アルゼンチン・タンゴで使われるアコーディオンだと思われます。
他のアコーディオンとの違いや特徴はよくわかりません。
ループ素材~打ち込み
打楽器/打弦楽器のレビュー
Latin Percussions ラテンパーカッション
収録楽器は以下の通り。
Agogos、Berimbau、Bongos、Cabassa、Chekere、Claves、Congas、Cowbells、Cuicas、Guiros、Maracas、Pandiero、Shakers、Surdo、Timbales、Timbalitos
ちょっと癖はありますが、全体的にそれなりの表現力がありそうです。
シェイカーとかのクレッシェンドも数パターンあり、エクスプレッションを使えば良い感じに打ち込み出来そうです!
ループ素材とトラベラー機能
ループ素材は、ラテン系のものしか無いです。
ボッサ、キューバ、その他ラテンの3つに大きく分類されてます。
ボサノバの素材は簡単にアンサンブルを完成させられそうです。
ラテン系も非常に良いです。使い勝手も良さそう。早速使いたいと思いました。
そして、トラベラー機能ですが「Brazilian」「Cuban」の2つにカテゴライズされてます。
ループ素材がそうなので当然ですが、ラテン系しかありません。
最後に
弦楽器はあまり表現力は高くありません。まぁ総合音源にそこまで求めるのはどうかと思いますが・・・。
管楽器は息の感じは良いのですが、ちょっとベロシティー・チェンジの滑らかさに欠ける気がしました。
打楽器はやはり癖があり使いづらいですが、頑張ればそれなりの表現は出来そうな気がします。
何よりラテン系の打楽器のループ素材が非常に使えそうです!
トラベラー機能も活用しながらループ素材でラテン音楽は作っていけそうなくらいです(言い過ぎかな)。
UVI World Suiteをせっかく買ったので民族楽器の勉強のためにと、空いた時間にコツコツと書いてきたUVI World Suiteのレビューもようやく完結です。
セールに合わせて急ピッチで仕上げましたが、参考になれば幸いです。
「UVI」「World Suite」「民族系」などのタグを使って他の記事も参照して頂けると幸いです。