ちょっと前にIK MultimediaのT-RackS4 Maxを購入したのですが、今後使い倒すためにも内容を整理してみました。
プラグイン数は全部で33種類ですが、整理したのはモデリング系の物だけです。
どの機種をモデリングしたのか公式には明言されていなかったりしますので、そこは推測となります。
また、個人的な感想は除外し、調査して得られた情報のみを入れております。
APIのモデリング(推測)
収録されてる「EQ PA」「EQ PB」「EQ PG」は、60年代後期から70年代初頭にアメリカでよく使われた機器をモデリングした物だそうです。
EQ PA
API 550Aをモデリングしたと思われる3バンドEQ。
骨太で暖かいアナログサウンドが特徴で、存在感がグッと増す。
あらゆる楽器にマッチする使い勝手の良さが持つ。
Qカーブがゲイン調整量が小さいときは幅広く、ゲイン調整量が大きい時は細くなるプロポーショナルQとなっている。
EQ PB
API 550Bをモデリングしたと思われる4バンドEQ。
サウンドの傾向はEQ PAと同じだが、4バンドEQのためEQ PAより中音域を細かく調整できる。
中低音を生かしたい楽器(ボーカル、Eギター、弦など)にマッチする。
EQ PG
API 560をモデリングしたと思われる10バンドグラフィックEQ。
グラフィックEQなので、音作りというよりは大まかなサウンド補正用。
こちらも音がグッと前に出るようなサウンド感。
※グラフィックEQは、PAの現場で使う物という勝手なイメージがありますが、そんなこともないのかな?
Neveのモデリング(推測)
アナログの暖かく厚みのあるブリティッシュ・サウンド。
EQ 73
Neve 1073をモデリングしたと思われる3バンドEQ。
倍音のコントロールによる粒立ちが良くなり、全体的には明るい音質になる。
しっかり(大げさに)効いてくれる。
EQ 81
Neve 1081をモデリングしたと思われる4バンドEQ。
質感はEQ 73と同じ感じ。
Precision Compressor/Limiter
Neve 33609をモデリングした物と思われる。
バスコンプとして設計された機器のようで、マスターにも最適。
その他にもドラムやボーカルなど、あらゆる楽器にマッチする。
Solid State Logicのモデリング(推測)
イギリスのプロフェッショナル・オーディオコンソールメーカー。
Bus Compressor
SSL G Series Bus Compressorをモデリングしたと思われるバスコンプ。
サウンドのバラつきをまとめ、パンチとドライブ感を与える。
White Channel
SSL XL 9000Kをモデリングしたと思われる。
クリアなサウンドでHipHopやR&B等といった音楽に向いている言われている。
コンプは効きが滑らかで、ソフト・ニーに設定されたような感じ。
British Channelとは傾向が違う。
British Channel
SSL 4000Eをモデリングしたと思われる。
芯のしっかりとした骨太のサウンドで、あらゆる楽器にマッチする。
コンプの効き具合は、ハード・ニーに設定されたようなグンッ!と来る感じ。
White Channelとは傾向が違う。
Sontec MES 432 Parametric Disk Mastering EQのモデリング
Master EQ 432
Sontec MES 432 Parametric Disk Mastering EQをモデリング。
ハイとローにシェルビングEQ、間にパラメトリックEQが3基の5バンドEQ。
マスタリング用途で使用され、自然でクリアなサウンドが魅力。
1176系のモデリング(推測)
Black 76 Limiting Amplifier
Urei1176をモデリングしたと思われる。
超高速のアタック・タイムが特徴で、つまみは通常のコンプと動作が逆なので注意が必要。
繊細で透明度の高いサウンドから歪んだ音までサウンドの幅が広い。
また、通すだけでホットな質感を与える。
Teletronixのモデリング(推測)
White 2A Leveling Amplifier
Teletronix LA-2Aをモデリングしたと思われる。
真空管オプティカル仕様。
アタック・リリースが遅めで調整できないのでドラム等のバスコンプとしてはあまり使われない。
ボーカル等にはマッチする。
3db以上つぶすと音が良くないと言われている。
Fairchildのモデリング
Vintage Tube Compressor/Limiter model 670
Fairchild 670をモデリング。
真空管タイプで豊かな倍音を加える。
ハイが落ちるようなこともなく、ローもしっかりと出ていてレンジが広くなる。
アタック・リリースタイムは以下の6パターンで固定。
- タイプ1:0.2 (ms)、0.3 (s)
- タイプ2:0.2 (ms)、0.8 (s)
- タイプ3:0.4 (ms)、2.0 (s)
- タイプ4:0.4 (ms)、5.0 (s)
- タイプ5:0.4 (ms)、Auto 2.0~10 (s)
- タイプ6:0.2 (ms)、Auto 0.8~25 (s)
IK Multimedia オリジナル
Opto-Compressor
IK Multimediaのオリジナルの光学式コンプレッサー。
クリーンで歪みのないゲイン・リダクションが特徴で、ダイナミクスを活かすボーカルやアコースティック・サウンド等に最適。
Pultecのモデリング
Vintage Tube Program Equalizer
Pultec EQP-1Aをモデリング。
ハイとローのシェルビングEQ仕様。
ブースト(BOOST)とカット(ATTEN)の効き方は、ATTENの方がBOOSTより少し上の帯域に効く仕様。
真空管タイプなので通しただけで質感が変わる。
Vintage Tape Delayのモデリング
Tape Echo
Echoplex EP3 Tape Delayをモデリング。
暖かみのあるゴージャスなエコー・サウンド。
ワウ&フラッター、プリアンプのゲイン、テープの劣化具合を調整可能。
やり過ぎるとノイズが大きくなり過ぎるので注意したい所。
ボーカル・トラック、サーフ・ロックならではのギター・サウンド等に使われる。
まとめ
公式に謳っている質感だったり、一般的に言われている質感についての整理になりました。
どういう物かは大体想像出来たので、今まで使ってなかった物も積極的に使って行く良いきっかけになりそうです。
今回は完全に自分のための記事です^^
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