ケルト地域の楽器についてです。
収録楽器(通常のパッチ)
弦楽器
管楽器
蛇腹楽器
打楽器
収録楽器が多くループ素材もたくさんあるため、サンプル音を掲載する楽器は厳選します。
また、トラベラー機能はサンプル素材が同時に再生できる機能といった感じですので、ここでは割愛します。
悪しからず。
ケルト音楽のルーツについて
ケルト人とは、中央アジアの草原からヨーロッパに渡来し、ボヘミア周辺(チェコ、ポーランド辺り)で誕生した民族らしい。
その後、東はウクライナ辺り、西はスペイン北部やブリテン諸島まで広がった。
ケルト音楽とは、ケルト人が奏でていた伝統音楽・・・ではなく、ケルト地域の民族音楽から発展し、継承されていった幅広い音楽のジャンルを総称を指す言葉である。
伝統的なものから、伝統とはほとんど無関係なポピュラー音楽までを含む場合があります。
そもそもケルト人は文字を持たなかったため、どういう音楽を奏でていたかは定かではないらしい。
弦楽器のレビュー
Celtic Guitars ケルティック・ギター
現代のギターと比較して楽器自体の違いは特になさそうです。
ケルト音楽の中ではチューニングがDADGAD(低音から)のようですが、UVI World Suiteの物はどのパッチも最低音が"F2"なのでちがうっぽい。
ソフトなピッキングとハードなピッキングがあります。
ソフトなピッキングは、クラシックギターそのままといった音ですね。
デモ音源ではハードなピッキングの音を使用してみました。ループ素材と合わせてどうぞ。
Fiddle フィドル
ヴァイオリンとまったく同一の構造を持つ。
民族音楽やカントリー・ミュージックで使われる時にフィドルと言われる。
「ヴァイオリン」という言葉がイタリア語から派生した言葉であるのに対し、「フィドル」は英語である。
また、クラシック音楽のヴァイオリン奏法とは違ったニュアンスで弾かれる。
打ち込みでスライドやショートノートのアーティキュレーションを使用するためループ素材とは少しだけ違ってます。
スライドのスピードは変更不可。
弦を強くこすってる感じとか良い感じなのですが、さすがにアーティキュレーションは足りないですね。
Harp ハープ
「Celtic Harp(ケルティックハープ)」はアイリッシュハープやフォークハープとも呼ばれる。
アイルランドやイギリスなどの民謡を弾く時に使われる。
大きさや弦の数などは多岐にわたるが、グラスハープに比べたら小ぶりなようです。
また、グランドハープと異なりペダルがなく、シャープレバーという機構を後付けで付けられる。このレバーで半音上げることが可能。
演奏中にシャープレバーを切り替えることもできるが、ペダルハープのように頻繁に音を切り替えての演奏は無理。
ペダルの話は、それだけで1記事書けそうなので違う機会にでも^^
収録パッチには「Celtic Harp」「Maghan Harp」の2種類あります。
どちらもアイリッシュハープで「Maghan Harp」の方がサイズが大きいようです。
ループ素材はグリッサンドしかありませんでした。なので打ち込みもグリッサンドを。
それとFx系(Maghan Harpのみ)がありましたので、そちらも入れました。
Irish Bouzouki アイリッシュ・ブズーキ
ブズーキはギリシャの楽器であるが、アイリッシュという名の通りアイルランドで使用されるブズーキです。
ブズーキは通常ボウルバック(ボディーの裏側が丸くなっている)であるが、フラットバック(ボディーの裏側がフラットになっている)のブズーキが登場し、この形状の物をアイリッシュ・ブズーキと俗称する。
4コース8弦が一般的なようです。
※ループ素材無し
管楽器のレビュー
Bagpipes バグパイプ
袋(bag)と管(pipe)を合体させた楽器。
演奏者はパイパーと呼ばれる。
簧(リード)の取り付けられた数本の音管をバッグに繋ぎ、溜めた空気を押し出す事でリードを振動させて音を出す。そのために袋を充分に膨らませてから演奏開始する。
パイパーはバッグ中の空気圧を一定に保たなければならず、息継ぎの時は脇に抱えたバッグをきつめに押さえる。
音量がとても大きい。
ドローン
通奏管ともよばれ、低音域の音をずっと鳴らし続ける。グレート・ハイランド・バグパイプには3本のドローンがある。指で押さえて音を変えるための穴はないので、常に同じ音が鳴り続ける。
チャンター
メロディを演奏する管。指穴が空いてて、縦笛と同じようなスタイルで演奏される。
留気袋(バッグ)
ブローから吹き込まれた空気をためておくためのもの。脇に抱えて腕で押す事で音を途中で絶えさせずに鳴らし続ける事ができる。
ブロー(吹き口)
口を付けて吹く部分。バッグの空気が減ってきたら、ここから息を吹き込んで空気を補充する。
ループ素材はバグパイプのみ。打ち込みはバグパイプとイリアン・パイプスを入れました。
もう少し調整すればいい感じに再現できそう。
Celtic Whistle ケルティック・ホイッスル
- Penny Whistle
- Old Low Whistle
- Celtic Low
- Tin Whistle D管
- Tin Whistle B♭管
ティンホイッスル(Tin Whistle)は移調楽器であり、メーカーによっては多くのキーの笛を生産していることもあるが、アイルランド音楽において最もよく使われるのはD管である。これは大半のアイルランド伝統曲がキーD(ニ長調)ないしキーG(ト長調)で演奏され、D管でこの2つのキーが演奏できるためである。
ティン・ホイッスル(Tin Whistle)は、前面に6つの指孔があるリコーダー状の発音機構を持つ縦笛。
主にアイルランド、スコットランド、イングランドの伝統音楽や、ケルト系の音楽をルーツにしたアメリカ民謡で親しまれてる。
「Tin」は英語でスズやブリキを意味し、直訳するとブリキの笛という意味になります。
この楽器は、しばしばフラジョレット Flageolet、あるいはアメリカのフォーク音楽においてはペニーホイッスル Penny Whistleと呼ばれ、アイルランド固有の言語であるゲール語ではファドーグ・ストーン Feadóg Stáin(=ブリキの笛)と呼ばれている。
ループ素材は「アイリッシュフルート」。たぶんTin Whistleかな?
打ち込みはTin WhistleとPenny Whistleを入れました。
Harmonica ハーモニカ
普通のハーモニカですね。
蛇腹楽器のレビュー
Concertina コンサーティーナ
コンサーティーナ(Concertina)は、イギリスの物理学者であるチャールズ・ホイートストンが考案した蛇腹式リード楽器。
折たたんだ状態にすると片手でも持ち運びできる小さい楽器。
「六角形の英国式コンサーティーナ」と「四角形のドイツ式コンサーティーナ」
ドイツ式のコンサーティーナはバンドネオンの原型であり、バンドネオンは「タンゴ・コンサーティーナ」とも呼ばれているのはそのためである。
英国式のような見た目でありながらドイツ式のボタン配列の楽器や特注製作の楽器も多数あるため、見た目だけでは単純に判断できない。
ノイズの音量を調整できます。打ち込みではノイズの音量をかなり大きめに設定してみました。
打楽器のレビュー
Celtic Percussions ケルティック・パーカッション
- Bodhran
- Bones
- Clogs
- Pipe Snare Drum
- Spoons
- Tenor Drum
十分そろってると思います。
その他、ループ素材について
マンドリンがあります。通常のパッチの方には未収録ですが、ループ素材はあります。
12弦ギターがあります。12弦ギター独特のきらびやかで幻想的な感じがケルトっぽく感じますね。
ボイス素材がありません。
トラベラー機能もケルト系はありません。
残念・・・。
最後に
管楽器はなかなか良さそうです。
尺八とかでも思いましたが、この音源は吹き物系が強いかもしれませんね。
蛇腹楽器も細かく打ち込めばかなり使える音になると思います。
ただ、それが大変なのですが・・・。
ともあれケルト楽器、使えます!