インド(南アジア)の楽器レビューです。
収録楽器(通常のパッチ)
弦楽器・ハープ
管楽器
打楽器、打弦楽器
その他
さらにループ素材もたくさんあります。
インドの楽器はたくさん収録されており全部紹介するのは骨が折れますので、音源は限選して紹介したいと思います。
悪しからず。
弦楽器レビュー
Dilruba ディルルバ

弓で弾く弦楽器。エスラジとも呼ばれる。
ポルタメントが特徴的な楽器です。
ポルタメントの機能もありますのでうまく活用したいところですが、ニュアンス出すのが難しい!
Indian Violins インドバイオリン
詳しく書いてあるブログがありました。
<要約>
あぐらをかいて、ヘッドを足に固定。アゴでは固定しない。
左手の中指(上へすべらせる)と人差し指(下へすべらせる)を基本としてポルタメントさせる。
ポルタメントをmeend(ミーンド)と呼ぶ。
ビブラートはわざとゆっくり音をゆらす奏法のandolan(アーンドーラン)や、速くゆらす奏法のgamak(ガマカ)と呼ばれる奏法がある。
Sarod サロード
北インドの弦楽器。指板は金属で、胴には羊の皮を張ってある。
指板にはフレットがなく、左指を滑らせてポルタメントするように演奏する。
Sitar シタール

弦は緩めに貼ってあるため音程が不安定。
ミンドという奏法(チョーキング)を多様する。
伝統的なシタールは19本もの弦が張られており、そのうち12~16本程が共鳴させるためだけの弦のようです。
通常のパッチの方では共鳴弦が鳴るパッチと鳴らないパッチがあります。
音源では共鳴弦が鳴る→鳴らないパッチが再生されます。
Tambura タンブーラー

シタールに似た形状だがフレットはなく、フレットを抑えたりもせず、ただ開放弦を鳴らすだけの楽器。
弦が4本しかないので出せる音は4音。
合奏の時の伴奏用に使用される。
Veena ヴィーナ
ボディーの部分を床に置き、ネック部分を抱えるようにして演奏する。
いくつか種類があり、「ビチトラ ビーナ」「ルドラ ビーナ」などあります。
基本的には演奏スタイルは同じようですが、
- 「ビチトラ ビーナ」はネックを抱えず完全に床に置く
- 「ルドラ ビーナ」は方に抱えて(かなり大きい楽器なのに)演奏する
Indian Swarmandal インディアン・スワマンダル

琴のような形状ですが、床に座って膝に縦に載せて演奏する。
歌の伴奏用が主な使い方のようです。
管楽器レビュー
Indian Flutes インドのフルート(たぶんBansuri バンスリ)
イラストを見る限り、おそらくBansuri(バンスリ)だと思われます。
バンスリは竹で出来た横笛で、様々なサイズがある。
Shenai シャーナイ
北インドのダブルリードの木管楽器。
名前を変えてヨーロッパ~アジアにかけて広く使用されており、チャルメラという名で日本でも親しまれている楽器の仲間です。
Nadhaswaram ナーダスワラム

木管楽器。
同じ木管楽器のシャーナイよりも大きい。
タビルという両面太鼓と一緒に演奏するのが定番。
打ち込みでは、独特のピッチの揺れを再現するのが難しい!
Pungi プーンギ
インドといえば、よくあるヘビ使いが吹いてる例の笛です。
低音がずっとなり続ける管とメロディーを奏でる管が付いていて、この2つの音が同時に鳴る。
循環呼吸で演奏されるためブレスとか無視してもよさそう。
問題なのは、ループ素材では出てる音域が通常のパッチの方では出せないということ。
用意した音源の打ち込みの方がオクターブ低いのはそのためです。
オリジナルのフレーズを駆使したい場合は難点です。
打楽器レビュー
Jaladarangam ジャルタラング
ドンブリ鉢に水を入れて音程を調整する。
結構メロディアスに演奏できる旋律打楽器。
Tabla タブラ
正確にはタブラ(高音用:tabla)とバヤ(低音用:baya)という2種類の太鼓をセットで使用する。
右手でタブラ、左手でバヤを演奏する。
バヤは「Indian Percussions」の中にアサインされてます。
ティン・ナー・ダーなどといった声とともに演奏する。
発音は叩く太鼓と叩き方を示しているらしい。一種の楽譜のような意味合いにもなっている。
なので、ループ素材の方には声も入った素材をチョイスしてます。
ちなみに声だけのループ素材もあります。
ループ素材の方、口唄に対してタブラの音が少なすぎますね~。
バヤを抜いたらこうなるのかな???
その他の楽器レビュー
Harmonium ハーモニウム(鍵盤)

所謂オルガンであるが、イギリスが統治していた時代に入ってきてインド音楽に合うように改良されたものらしい。
背面にはアコーディオンなどの蛇腹みたいなのがついていて、それを動かすことでトレモロを再現するようです。
一応トレモロの音も用意されてますが、トレモロのスピードなどをしっかり再現するにはMIDI CC#11などでオートメーションを描いて再現するしかなさそうです。
Morsing モールシン(口琴)
鉄製の口琴。
口琴でメロディーの演奏は出来るようですが、あまり得意ではなさそうです。
リズム楽器的な使い方がよろしいかと。
Santoor サントゥール(打弦楽器)
弦をバチで叩いて音を出す打弦楽器。中国の楊琴のようなもの。
左右のバチで演奏する他、擦ったり、片手でミュートさせたりもする。
イランの方でも使用されてるようです。
収録されてるループ素材
Melodic
通常のパッチには収録されていない音もありますね。
Percussions
かなり豊富ですのでさすがに紹介しきれません。。。
マニュアルを参照して下さい。
FX
街頭の音や波の音、鳥のさえずりなどが収録されてます。
ボイス
一部ですが、音源を用意しました。
順に「子供→女性→男性→お年寄り→タブラの声だけ」と再生されます。
トラベラー

画像のように6種類の楽器のループ素材がキーひとつで再生されます。
各楽器は別楽器に切り替え、ミュート等ができます。
超手軽に本格的なインド音楽を味わえますね。
最後に
収録楽器はかなり充実してると思います。
インドの楽器はかなり種類が豊富なのもあるので当然かもしれませんが・・・。
ループ素材も豊富で、聴いてるだけで創作意欲が湧きますね。
個人的にはハーモニウムはアーティキュレーション、プーンギは音域の問題が残念だったかなと。
それでも総合的には素晴らしいと思いました。
インドの楽器は基本的に床に座って演奏するようです。
そのせいか、楽器自体も大きいものが多い気がしますね。