曲を聴いてて感じること
大袈裟なタイトルを付けてしまいましたが、最近の曲を聴いてると思うことがあります。
それは、
言葉とメロディーの親和性が良くない楽曲が多い
という事です。
自分がこんなことを思うようになったのは、ある作曲家先生の発言に起因しています。
その内容は、ざっくりこんな感じ。
- 宇多田ヒカルのデビュー前後で歌詞のはめ方が変わった。
- 「AUTOMATIC」の冒頭の部分とかで単語が「そこで切るのかよ!」って所で切れてるのが、この曲が売れてからアリになった。
例えば、
な・・・なかいめ~
とか
ベ・・・ルで~
とかですね。
まぁそれ以前には無かったという訳でもないと思うのですが、頻度が増えたとは思います。
さらにボカロ系が人気になって以降が特に顕著だと思います。
では、どこまでなら許容範囲内なのでしょうか?
考察
以下のポイントが考えられると思います。
- 切るポイント
- 切れてる長さ
- アクセントの場所
適当なフレーズと歌詞を用意しましたのでそれらを使って検証スタートです!
切るポイント
まずは単語の途中で切ってみましょう。
この切り方だと以下のようなことを思う方がいるかもしれません。
- 出だしの「このみ~」は「好み」かと勘違いする。
- 「ちのさ~」は何か分からない。
- 「きに」は「木に」かと勘違いする。
- 「がある」は「ガール」かと勘違いする。
これらを回避するには、この二つを注意する必要があります。
- 単語の途中で切らない。
- 助詞、接続詞の前で切らない。
もちろん、前後の流れを汲み取って聴けば何を言ってるのかは理解できるとは思いますが、聴いてる側がすんなり意味を理解できるような譜割を心がけるべきかなと思います。
切れてる長さ
次は切れてる長さによる感じ方です。
つまりは休符の長さなのですが、単純に四分休符までならOKとかいうことではなく休符の秒数や楽曲のテンポ感で感じ方は大いに変わってくると思います。
という訳で、先ほどと同じ歌詞とメロディーでBPM120だったのを300にしてみました。
テンポ感が速くなって、休符の長さ(秒数)短くなったことで大分すんなり意味は入ってくる感じがあるかと思います。
とは言え、やはり切るポイントが悪いので完璧に改善されてはいないですね。
アクセントの場所
これに関してはシュガーベイブの「DOWN TOWN」を例にしたいと思います。
この曲のサビの「DOWN TOWNへ くり出そう」の所ですが、「へ」にアクセントを持ってきてしまうと
「へ くり出そう」が「抉り出そう」と聴こえてしまいます。
ですので、アクセントの位置は「く」でなければなりません。
気持ち的には「へ」は聴こえないかなくらいで歌っても良いかもしれません。
つまり、同じフレーズでも歌詞が変わればアクセントも変わり、歌い方が変わるということになりますね。
まとめ
切るポイントや休符の長さ(秒数)によって意味が変わって聞こえるのは当然ダメですが、意味が通じにくくなるのも避けるべきだと思います。
それと、アクセントの位置によって違う単語に聴こえてしまう事もあるので、歌詞とアクセントの関係性をよく吟味して譜割を考えるべきだと思います。
特に歌詞を聴いてほしいと思ってるシンガーソングライターの方などはこれらの事に注意して欲しいですね。
最後に、作詞を勉強するならこんなのはいかがでしょうか?
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