はじめに


演奏記号でニュアンスを伝えるのは難しい事です。
辞典などにある説明文では読み取れない細かいニュアンス、それは経験するしかありません。
ここでは奏者がどういうニュアンスで演奏するのかについて、演奏家さん等からご教授頂いた内容を備忘録的に書いとこうと思います。

歴史とかはあまり重視してませんので、悪しからず。


今回の内容について

基本的には「音の長さについて」の内容となります。

ヴァイオリニストの方にご教授頂いた内容です。
楽器によっては、違ったニュアンスが付加される可能性もあると思います。その場合はまた記事を書きます。


記号別


フェルマータ

音符や休符の記譜上の定量時間が延長されることや、またそれを指示した記号のことである。



フェルマータが示す延長の度合いについては、記譜上の定量時間の約4倍という目安が提唱されている。

Wikipediaより一部抜粋
"定量時間"はフレーズやテンポによって変化するようです。
基本的には、曲の途中にある旋律の終止音や、曲の最後等に使われる
フレーズの途中の音に「音価の延長」を適用したい場合はテヌートを使うのが良いでしょう。

因みにフェルマータには元々は音を伸ばすような意味はないが、用法が拡大した結果「定量時間が延長される」という意味合いになったらしいです。「終止音を大切にしたら伸びちゃった」みたいな?

また延長度合いはちゃんと定まっているわけではないようです。wikiには約4倍とありますが、2~3倍程度に延ばすのが一般的らしいという話も・・・。もちろん指揮者の指示や曲に合わせて変化するようです。

「終止音を大切に」って曖昧過ぎじゃないですかね^^;


テヌート

音符の表す長さを充分に保って演奏すべきことを示すもの。
三省堂 大辞林より
上記の意味では音の長さを延長する意味合いは読み取れません。
打ち込みの際、以下の画像のようにピアノエディターで8分音符より少し長めに打ち込んでる場合、


「ちょっと長さを延長してるからフェルマータを・・・」と、やってしまうと恐らく意図は伝わりません。加えて終止音でもないような個所ですし・・・。

テヌートの説明文では音価の延長の意味合いは読み取れませんが、それでも音価を少し延長したい場合はテヌートが望ましいです。奏者は「ここは十分に保って・・・」と思うことで、結果的に音価がすこし延長されるはずです。

因みにスラーが書いてあると自動的にテヌートになります。
テヌートとスラーは前後の音の繋がりに関しての指定があるかどうかの違いだけのようです。
テヌートだけしか書かなかったとしても実際に演奏を聴いたら滑らかに繋いで演奏しているなんてこともあり得ますが、滑らかに繋いで演奏して欲しいという意図があるなら多めに書き込んでおく方が、奏者には伝わります。

楽器の構造上レガートが無理な場合は、せっかく書き込んだスラーは無視されます。まぁ仕方ない事ですね。


アクセント

音を特に強調して演奏する。
音楽用語ダス より一部抜粋
上記の説明文には音を切るような意味合いは読み取れません。
しかし、実際には音を切って演奏されたりします。時にはスタッカートと区別がつかない状態にもなります。

解決策としては、アクセントとテヌートを両方書き込んでおくこと。
スラーを書いても良いかもしれません。
音を切りつつ短い音価にしないで欲しい場合は、アクセントとテヌートを書きつつ「繋げないで」とメモも書き込んでおくとより親切かと思います。


最後に


基本的には音の長さについての注意点でした。
演奏記号辞典のような物やネットで調べた情報では分からない部分なので独学の限界・経験の重要性、身に沁みますね~。