前置き


先日、知り合いとシンセサイザーについての話になりました。



始まりは、一人の男の

「オシレーターの種類やフィルター等の設定を同じにしても
あの曲と同じ音が出せないんだけど・・・。」


といった内容から始まり、色んな話に発展していきました。

彼はジャズ・ギター弾きであり、シンセサイザーの知識は皆無との事。

そこにシンセサイザーに詳しい人もいて意外と盛り上がったので
その時のシンセ談義の内容を書き起こしてみました。

参考になる部分があれば幸いです。


シンセサイザー黎明期


シンセサイザーは基本的に電圧制御により基本波形と音程を制御します。

基本波形とは、
シンセサイザーのサウンドの素となる音で
サイン波やノコギリ波、三角波、矩形波などです。

当時のシンセサイザーは電圧が安定しなかったため
音程が不安定だったそうです。

照明の熱なんかも影響したみたいです。

ただし、ピッチが不安定だからこそ太い音が生み出せたという事らしいですね。

今でもオシレーターのピッチを少しずらして音を太くするのは常套手段ですし、
当時のシンセサイザー(ミニ・モーグなど)を再現したソフトシンセでは
音程の不安定さも再現されていたりもします。

因みに、ピッチの不安定さは80年代頃になると解消されたらしいです。

また、フィルターもアンプリファイアーも電圧で制御する方式だったので、
少なからず音に影響を及ぼした事でしょう。

さらに、機種が変われば使用してるパーツや材質も異なる訳で
当然サウンドにも影響が出ます。

また、たとえ同じ機種でも厳密にいえばパーツや材質に個体差が生じるので、
パラメーターを同じにしても個体が違えば音が若干変わるのは当然でしょう。

これはシンセサイザーだけではなく、
ハード機器全般に言える事だと思います。

友人には

「ギターも個体差あるでしょ?だからこそ試奏するんじゃない?」

と言ったら合点がいったみたいです。



最近のシンセサイザーでもマニアな方は
基盤の位置をずらしたり、基盤の角をやすりで削ったり
個体差を生み出すために色々試してるらしいですね。


FM音源の登場


80年代頃に一世を風靡したのがYAMAHAのDXシリーズ。
いわゆるFMシンセサイザーです。

これまでの多くのアナログ・シンセサイザーに採用されてきた
減算合成方式による音作りとはガラリと変わった方式を採用した為、
音作りの面でかなり迷走したようです。

あと、用語にも違いがありますね。
オペレータとかキャリアとかアルゴリズムとか・・・。

サウンド面では、煌びやかと評される
アナログ・シンセサイザーでは出せない独特な音がします。
80年代の楽曲でたくさん聴くことができます。
セリーヌ・ディオン氏のバラードで使われてるエレピとかが代表的ですね。

実際の音はこちらの動画でご確認くださいませ^^
やっぱ氏家さんかっけぇ!!!




PCM音源/サンプラー


続いてPCM音源
これはメモリに記録されている波形を再生する方式です。

PCM音源の括りとして扱われるのがサンプラーです。
サンプラーは好きな音を取り込んで(サンプリングして)再生するのですが、
あらかじめサンプリングされたライブラリーを購入して再生させる
プレイバック・サンプラーという物もあります。

そして現在、オーケストラ音源などのリアルを売りにした音源の多くは
Native Instruments社のKONTAKT等のサンプラーを使用しております。
例としては、SCARBEEのベースとかがそれに当たります。





物理モデリング音源という物もあります。

物理モデリングとは「楽器の振る舞いを演算によりシミュレーションする方式」です。

少ないサンプリング素材を基にしつつ演算処理によるシミュレートで音を作るので、
サンプリング素材は少なくて済みます。

その反面、演算にかかる負荷が高く、
それなりのスペックを持ったパソコンでないと
スムーズに動作させるのは難しいようです。

Sample Modelingというメーカーが出してるブラス系の音源とかが代表的ですね。


まとめ


ざっとこんな内容でした。

黎明期の話は自分も勉強になりました^^

FMシンセはLinPlug社のOctopusが扱いやすくて好きだったんですが、
LinPlug社でのVST-iの開発は終了したらしく、大変残念です。
他にもSPECTRALとか良いシンセあったんですけどねぇ・・・。

シンセサイザーの種類は他にも色んなタイプがありますね。
モジュラー・シンセサイザーやPDシンセシスなど。

まぁ大まかには上記の内容で十分かなと思いますので、
ここより深い話が知りたい方は専門書などで勉強するのが良いでしょう。